短歌厚木水甕 澪の会

神奈川県厚木市の短歌会「澪の会」のブログです

*各評は講師の砂田や会の皆様から出た意見をブログ管理人(畠山)が独自にまとめたものです。各歌の著作権は各作者にあり、ブログ内で例として挙げた歌で著者名を記していないものの著作権は私(畠山)にありますので、そのまま真似してどこかに投稿したりは絶対にしないでくださいね。尚、「こう直したらどうでしょう・こんな感じに歌ってみたらどうでしょう」として書いている歌はその歌の原作者様(各歌の()内の名前の方)に著作権があるものとします。

2021-01-01から1年間の記事一覧

◆「し」の使い方

みなさん、唱歌『ふるさと』の歌詞を覚えていますか? 「う~さ~ぎ~お~いし~、か~の~や~ま~」というやつです。 兎が美味しいわけではありません。「兎追いし」です。 「兎追いし かの山 小鮒釣りし かの川」。(昔)兎を追いかけたあの山、小鮒を釣…

◆歌会報 2021年12月 (その2)

*各評は講師の砂田や会の皆様から出た意見を畠山が独自にまとめたものです。 第118回(2021/12/17) 澪の会詠草(その2) 13・公孫樹の木バッサリ伐られて手足無くピノキオ顔の霜月の朝(栗田) 公孫樹は悪いこともしないし嘘もつかないと思いますが、…

◆歌会報 2021年12月 (その1)

*各評は講師の砂田や会の皆様から出た意見を畠山が独自にまとめたものです。 第119回(2021/12/17) 澪の会詠草(その1) 1・木犀の小花降りきて見上げれば金の花付けめぐり香らぬ(栗田) 金木犀の小花が頭上から降ってきて見上げてみたら金色の花が付…

◆口語、文語

口語と新カナ(現代仮名遣い)、文語と旧カナ(歴史的仮名遣い)はごっちゃになりがちですが、似て非なる物です。 口語短歌を旧カナで作っても構いませんし、文語短歌を新カナで作っても構いません。前者は口語を使う意味を打ち消してしまうのであまり多くは…

◆歌会報 2021年11月 (その2)

*各評は講師の砂田や会の皆様から出た意見を畠山が独自にまとめたものです。 第118回(2021/11/19) 澪の会詠草(その2) 14・大空を寄りつ離れつ輪を描く二羽のトンビのアイスダンス見つむ(川井) 大空を寄ったり離れたりしながら輪を描き飛んでいる…

◆歌会報 2021年11月 (その1)

*各評は講師の砂田や会の皆様から出た意見を畠山が独自にまとめたものです。 第118回(2021/11/19) 澪の会詠草(その1) 1・晩秋の宵に三日月金星を供に従え天体のショー(渡辺) 晩秋の宵(日が暮れて間もない頃・夜の始め)に三日月が金星をお供に…

◆旧カナ、新カナ

自分が新カナ(現代仮名遣い)で歌を作るか、旧カナ(歴史的仮名遣い)で作るかは自由です。 でも一度決めたら統一しなければいけません。一首ごとに変えたり、更には一首の中で混ぜこぜにしたりしてはいけません。 でも「最初の頃はよく使う新カナで始めた…

◆歌会報 2021年10月 (その2)

第117回(2021/10/15) 澪の会詠草(その2) 12・妹の故郷つめて送り来しキュウリかじりて波の音聞く(小夜) 妹さんが故郷の産物を詰めて送ってきてくれた胡瓜をかじれば、懐かしい故郷の波の音が聴こえるようだ、という場面を歌いたかったのではないか…

◆歌会報 2021年10月 (その1)

*各評は講師の砂田や会の皆様から出た意見を畠山が独自にまとめたものです。 第117回(2021/10/15) 澪の会詠草(その1) 1・コロナ禍の街行く人のファッションは笑みしマスクのいつもカラフル(小夜) コロナ禍にもそれなりに人通りの多い街に出てみた…

10月15日の歌会

緊急事態宣言及び蔓延防止措置が9月末で解除される見通しとなりました。 ということで10/15(金)は久々に歌会が開催できそうです! お部屋はアミューの601です。 参加される方は10/8(金)までに詠草を二首送ってくださいね~! お待ちしております。

◆助詞でこんなに変わるの!? その2

◇省かれがちな「を」 普段話す言葉で一番省略されがちなのが「を」ではないでしょうか。目的語を示す助詞「を」ですが、確かに抜いても意味が通る場合は多いです。 「それ(を)取って~」とか「洗濯(を)した服」など。話し言葉では省略されている方が多い…

◆助詞でこんなに変わるの!? その1

さて、何を歌えばいいのか。題材を切り取るコツ、題材の見方などは少し分かってきましたね。 雅だと思うもの、美しいと思うもの、良いと思うものを”想像して”歌おうとするのではなく、雅だと思ったもの、美しいと思ったもの、良いと思ったものだけでなく、衝…

◆感想文にならない

短歌は作者の感動(心が動いたこと)を読者と共有することが大事ですが、感想文になってしまわないように気を付けましょう。 また短歌は読者との「共感」を目的としますが、読者にも抱いてほしい感情を直接言い切って決めてしまわないようにしましょう。これ…

◆2021/8/20の歌会について

このところの新型コロナ感染者数の増加により、神奈川県にも再び緊急事態宣言が発令されることとなりました。 そのため会場のあつぎ文化交流センター(アミューあつぎ)の貸館が8/7より8/31まで停止することとなり、澪の会もお休みとなります。 あ、お休みだ…

◆情報を削り歌の核を見つける

さて例えば(上の句までですが)「朝散歩川辺行く我に風涼し」なんて意味は分かるけど日本語として無理があるというか、文章として不自然すぎませんか。 まず明らかに必要な助詞が足りません。助詞についてはまた別の項で述べますが、省いたら無理がある助詞…

◆視点

「◆どんな感じでやってるの?」の項でも述べましたが、まず題材、歌にする場面をなるべくスッパリと視点を動かさずに絞り、切り取りましょう。 時間の経過が入るとどうしても視点が動いてしまうので、最初のうちはとにかく意識して「瞬間」を切り取ることを…

◆和歌と短歌

「私、短歌やってるんだ~(やらされてるんだ~・笑)」などと同世代の友人などに言うと、よく勘違いされるのが百人一首などの「和歌」の世界です。 花鳥風月、雅な情景、昔の人のラブレター。そんなイメージが強いようです。 俵万智さんの口語短歌「サラダ…

◆具体って大事!

短歌は日記ではなく、作品として他者とイメージや感動を分かち合うものとして作りましょう。 そこで読者に作者と同じものを脳裏に描いてもらうために必要なのが「具体」です。 なーんとなく言いたいことは分かるわぁとか、ぼやーっとした印象は掴めるんだけ…

◆歌会報 2021年7月 その2

13・合唱す田のさざ波五線譜にカエルの集い明日は豊作(小夜) 水田のさざ波を五線譜にしてカエルがにぎやかに鳴いている。明日は豊作かな、という田園地帯に住む作者の歌。田のさざ波を五線譜に見立てるところはとても面白い。 ただ結句の「明日は豊作」が…

◆歌会報 2021年7月 その1

*各評は歌会で講師の砂田や会の皆様から出た意見を畠山が独自にまとめたものです。 第116回(2021/7/16) 澪の会詠草 1・短大時並んで追試受けし友「サラダ記念日」最優秀に(小夜) 若かりし短大生だった頃、並んで追試を受けた友達が俵万智さんの「サ…

◆どんな感じでやってるの?

厚木澪(みお)の会は歌会形式の短歌サークルです。 短歌結社「水甕」http://mizugame100.web.fc2.com/ の支部という位置付けなので、なるべく水甕社に入会していただき(入会費千円、普通会員費半年六千円)、短歌の投稿(毎月10日締め切り)をしていただき…

神奈川県厚木市の短歌会です

神奈川県厚木市で月に一回、毎月第三金曜日の12:30~15:30まで、歌会形式で短歌の勉強会を行っています。 会場はあつぎ文化交流センター(アミューあつぎ)で、会費は一回につき800円です。 現代歌人協会・日本短歌協会会員、短歌結社「水甕(みずがめ)」の…